どうも世の中で騒がれている働き方改革への違和感をぬぐえずにいました。個人への想いが抜けているというのは前々回の記事[残業143時間 から考える「働き方改革」]に書きましたが、それだけではない気がしており、ずっと考えていました。
今日、エビを分けながらハッと気づきました。
今の働き方改革というのは、「働き方を変える事によって、利益や売上もグングン伸びる」ことが条件になっている気がするのです。会社なんだから利益を求めるのは当たり前ですが、働き方改革とは別のベクトルで判断するべきです。
取材でも必ず聞かれます。「売上はどのくらい変わったんですか?」「どんなプラス効果があったんですか?」と。僕らの会社では売上はほぼ横ばいですから、笑えるほどに反応の悪い方もいました。
働き方を変え、売り上げも利益も上がってグングン成長。そんな成果を簡単に求められるから、働き方を変えようという空気が社会の中に溶け込まないのだと思います。もっと具体的に言えば、会社や経営者が働き方改革によるプラス効果を求めるから現場は改革ができない。発案ができない。真の働き方改革への小さな一歩が踏み出せない。
個人的な考えで言えば、従業員が働きやすい職場になった結果として売り上げが下がったって、会社が継続できるのであれば「働き方改革」は成功していると思います。人としての考え方や生き方が働き方改革だと思っていますから。
と言いつつも、もちろん僕は現場や従業員の生活や生き方を大事に考えはじめた職場は絶対に効率は上がると思っています。でもその効果が数字に出るのは数年後かもしれません。でも会社として長い目で見れば、数年でよい方向を向くことが出来るのであれば、やらない手はないと思います。
と、僕も何だかそっちの方向にまとめようとするから良くないのですが、とにかく働き方改革は会社の利益改革ではなく、人が人らしく生き、働くための改革なのです。僕はそこを意識したい。
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〇書籍「生きる職場」
書評まとめ
〇海老に関して
「海老の背わたと卵を見分け、更に美味しく食べよう」
「片栗粉で揉むなんてやめて!! 軽く水洗いでOKの海老です」
「海老の殻が黒くなったら」
「放射能検査をしながら、岩手の小麦を使用しているわけ」
「えびのサイズ表示と グラム・長さの関係」
「きれいな水産工場その理由とは」
〇働き方に関して
「「好きな日に働く」「嫌いさ作業はやらない」の真意」
「フリースケジュールで初の出勤人数0人」
「ダライラマ法王来日法話にて質問」
「好きな日に働ける会社の売上と人件費の推移」
「離職率と求人広告費の推移」