好き嫌い表で、全員が嫌いな作業の場合はどうするのか(前記事:とても嫌いな作業はやる必要なし)。
表を見ると全員が嫌い(☓)の作業はありませんが、出勤人数によっては全員が×の場合が稀にあります。数か月ぶりに今日がその稀な日になりましたので、その対応をご説明します。
まず本日の出勤はパート従業員が5名。全員が嫌いとなった作業は、下写真でピンク枠がある「400g殻付 計量」です。
内容量が400gのこの商品は403~409gの間になるように計量します。7gの幅があるわけですが、例えば「400g殻付 Lサイズ」は海老1尾の重さが18~21gと4gの幅しかありません。と言っても分かりにくいとは思いますが、簡単に言えば403~409gに合わせるのがとても難しいのです。
(違う商品ですが、下写真の左の人が計量作業中)
本日は全員が☓の作業なので、僕(社員)が計りをやっていましたが、作業の流れが悪くなってきました。そこで一人のパートさんを指名して、☓の作業ですがやってもらうことにしました。
しかしここでのポイントとしては、嫌いであろう理由を考慮して、通常のやり方と少し環境を変えていることです。
具体的に言いますと、通常は計量が一人に対して、そのエビを袋に入れる人が何人かいます。計量が合わない時に、「誰かを待たせてはいけない」という考えが大きなプレッシャーになります。ですから今日は一人で計量も袋入れもやってもらい時間的なプレッシャーを無くしました(と同時に、解凍する量や、選別する量を減らすような対応もします)。
そして目で見るだけではなかなかグラム単位のサイズの違いは分かりにくいので、社員がサイズ選別する時に、大きめと小さめを大量に用意しています。
このやり方であれば、自分のペースで計量・袋詰めをし、難しいながらも調整用の海老があるので作業負担は減ってきます。終了した時間は遅くなっても、解凍や選別の量やスピードを調節することで鮮度の違いはなく、終了時間が遅い分、他の従業員別の作業を進めているので工場全体では何もマイナスはありません。
こういった感じで僕たちは臨機応変に好き嫌い表のことを活用しますし、例え☓の作業をお願いした場合でも工夫をしていきます。×をやらないことを追求するだけでは、働きやすい職場にならないと僕は思っています。真っすぐだけど臨機応変に。そんなことを大事に考えています。
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