工場長の武藤北斗です。うちの働き方が注目される度に、いまだに「会社内で無言の圧力で働かせているのでは」と疑われます。
働くことはマイナスじゃない
そろそろブラック企業の常識を基本にして「働き方」のことを考えるのをやめてはどうかなと思います。
本来、働くことは人にとってマイナスではないはずです。生きていくために、食べていくために必要なことですから。
ブラックな会社はどう働かせて、どう休ませないかを考えます。すると従業員はどう働くかより、どう休むかを考え始めます。たしかに現実問題として存在するのですが、それを基本に考え、改革を始めた会社の本質から目を背けてはいけないと思うのです。
パート従業員が「好きな日に出勤できる」と言っただけで、来ないことを想像して「全員来なかったら?」「何ヵ月も来ない人がいたら?」「皆でグルになってボイコットしたら?」といった感じで質問がきます。
この質問事態が僕からするとナンセンスだし、ブラック企業の役員はまさにこういった発想から縛っていくんだろうなと思ってしまいます。
そろそろ現実に気づいた方がいいと思うのです。働くという事は人生にとってマイナスな事ではないということに。
やりがいや笑顔は求めないけど、自分の人生にとってマイナスではないなと思えるような会社を僕は目指しています。
無理して出社させない方法
それを前提にパート従業員の働き方を考えてみましょう。前述したように、無理に働かせるのではなく、自分の意思で働くという選択をすることがとても重要に思います。
お金のことを考えれば社員の方が給料はよい。それでもパートで時給という働き方を選択した人の生活を想像します。一人一人を具体的に考えるのは難しいですが、総合的に言えるのは時間の自由がききにくく、毎日の出勤は難しい人が多いように感じます。
ならば「どうしても来てほしい」という感情を会社がなくす、もっと言えば「あまり出社してもらいたくない」と思うような状況になれば良いのかもしれません。
雇用するのに来てほしくないというのは矛盾しているように思いますが、実際にうちはそんな状況になっています。
あまり出勤しないで
昨年パート従業員が9人から16人になりました。製造量からすると少し多めの人数です。
だから僕は今年ずっと同じことを言っています。
「休んで大丈夫ですよ。いや、ドンドン休んでください。全く気にしないでください。原料は足りないし、販売数より製造数が上回っているので休んでも全く問題ありません」と。
僕は言い過ぎかと思うほどに「休んでいい」を連呼し続けているのです。これなら働きすぎはまず起きません。
それでも出勤するパート従業員
出勤が自由で、どんどん休んでくださいと言われても、「誰も来なかったら?」などの質問などどこ吹く風か、平均すると9人前後の人が出勤しています(先日の災害で初のゼロ人はありました)。
これが現実なんだと思います。信じるとか、信じないとかではなく、パート従業員という働き方は、本来は縛りが必要なく、かえってない方が力を発揮できるようです。
ただこの適正な人数というのは、働き方の改革をする中で肌で感じるものですから、逆に「人を入れすぎて解雇」なんて事にならないように気をつけなければなりません。この辺の判断は経営者や現場長がどのくらい従業員のことを理解しているかを如実に表しそうな気もします。
まあまずは「好きな日に出勤=結構人がくる」が定着するように声をあげ続けます。
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