好きな日に働ける『フリースケジュール』の表現として、メディアの皆さんは『無断欠勤OK』という言葉をよく使います。
内容として間違ってはいないけど、なんとなく違和感を持ち続けていました。今日いただいた取材依頼の電話で『自分達は無断欠勤をOKという感覚はあまりないのだけど』と説明しながら、なんとなくその違和感の理由がわかったのでお話ししたいと思います。短かいです。
『OK』という言葉は、会社が従業員にしてあげているという感覚を強く感じる気がします。従業員の生活を大事に考えて働き方を変えてきましたが、会社が不利益を被っているわけではなく、会社にとってもプラスですからいわゆるwin-winな関係なわけです。
会社というか工場長である私に関する具体例をいくつか紹介します。
ちなみにフリースケジュール(好きな日に出勤・欠勤。毎日好きな時間に出勤・退勤。ともに連絡禁止)を始めて7年欠品ゼロです。
まず『好きな日に出勤・欠勤』はパートさん17人の出勤日を聞き、シフトを組み、管理し、その通りに来ているかをチェックし、ちょっとした休みにも注意をするということを放棄できます。このストレスからの解放最高!!
次に『休むときに連絡無し(無断欠勤)』は、その日出勤している人と集中して作業していれば誰が休んでるなんて気にならないのに、朝の忙しいときに『今日は◯◯で休みたいのですが』なんて連絡がくると、その理由がなんであれ、とたんにイライラしてしまう。そのストレスからの解放!!
『好きな日に休める』は体調悪いのに出勤した人の動きがどうこうと監視することへの罪悪感や、なぜかそれに相反するイライラ感からの解放!!
といった具合に、フリースケジュールにはお互いに利点があるのです。
それなのに会社が『無断欠勤を許しています』のような上から目線っぽい表現が違和感の原因だったようです。
細かいことけど、やっぱりこのへんの考え方はとても大切だと思います。働き方を考えるときに、会社がしてやってるわけでも、従業員がしてもらってるわけでもないのです。
これからは私個人としては『無断欠勤OK』ではなく『無断欠勤しなければいけない』と表現しようとおもいます。ちょっと独特の感覚かなあ。
パプアニューギニア海産・工場長 武藤北斗
*この文章は2020年11月にnoteに投稿したものです