パプアニューギニアより研修生(2018) レポート①

 早いものでパプアニューギニアから研修生がきて1週間がたちます。

 研修生とは言っても、僕らの日本での作業を体験してもらうとともに、現地の会社に所属し海老船で働く彼らには、どの時期に漁獲した天然エビが、どんな品質であるのか。あの水の量ならどうなのか、どの船がどんな商品に出来上がっているのか。そういった確認を自分自身で行うことが大きな目的でもあります。

 そして、両国の現場同士のアイディアの出し合いは楽しいし、商品の鮮度や品質を上げるためには絶対に必要です。

 例えばですが、通常はエビの原料というのはとても細かななサイズ選別を要求します。その結果、時間や労力がかかり船員には大きな負担となります。それは品質を下げますし、薬品や添加物を使用する原因にもなるでしょう。

 しかし僕らは大阪の工場で再選別を行いますから、細かなサイズ分けが必要ない商品もあるのです。そして、私も何回か船に乗ったからこそ感じるのですが、あの揺れる船の上で大量のエビを仕分けするのは本当に大変なことと感じています。

 *船上での作業風景。これから種類、サイズ、品質を分けますが、これはほんの一部。

 だから漁獲量が少ない日は細かく分けたとしても、大漁の時はサイズ選別を大まかにしたり、サイズミックスの商品を作る。その代わりに僕らもミックスだからと買い叩くのではなく、今までの漁獲のバランスをみて、なるべく高く買うようにする。高く買う僕らが損をしているようにも見えるけども、どうせ再選別するのだから、大まかにわけても品質が上がることが重要なのです。

 誰もマイナスじゃないんです。

 まさに僕らが工場でやっている「働き方改革は自然と作業効率や品質向上に直結する」ことがここでも証明されている気がします。というよりも、この現地との30年という長い付き合いの中で、コミュニケーションの大切さ、お互いを思う気持ちの大切さを学んだからこその僕らの働き方改革なのかもしれません。

 あと1週間の研修が残っていますので、まだまだお互いに沢山のものを吸収できればと思います。



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