自社便のないパプアニューギニア海産は毎日ヤマト運輸さんに配送してもらっています。
感謝の気持ちとともに、やはり送料を少しでも安く抑えたいという気持ちはあります。いつも悩ましいと思うのですが、価格交渉で大切にしていることがあるので紹介します。
わかりやすく競合他社が営業にくるパターンを想定します。ヤマト運輸さんと契約している会社に、佐川急便さんが営業に来たとしましょう。
まずは営業の方とお金以外の話をします。
私たちが発送している数量・サイズ・季節の特性などを説明し、その上で運送会社さんの特徴や強みを聞きます。さらには弱みも正直に話してくれれば、お付き合いが始まってからトラブルが減りますので、そんな話もします。
そして、まず一つめのポイント。
納得がいく話ができたときだけ、見積もりをお願いする。
よく聞くのが、取引をする気もないのに、現在取引している運送会社との値引交渉に使うため見積もりを求める会社があるということ。これは私の考える真っ直ぐな道から大きく外れますので、今は絶対にしません。でも昔はしていた気もします。。。(はっきり覚えてないのですが、宮城の頃の私ならしかねませんし、していたような気が少しします)
納得する話ができれば、取引する可能性が出たならば、すぐに見積もりを依頼します。1週間ほどでもらえるでしょうから、今度は現在契約しいてるヤマト運輸さんにも事情を説明した上で、見積もりを依頼します。
ここでもう一つポイントです。
お互いの見積もりを、両社に絶対に見せません。
そのうえで現在の取引先は今の金額を続行するのか、それとも多少なりとも変更するのかを決めてもらうのです。
さらにもう一つ。
見積もりはともに一回しか受け取りません。両社に最初に伝えます。
値下げ合戦をさせるのではなく、一発勝負でそれぞれの最大限の条件でスッキリと比較したいのです。
そして最後に。
決定した会社に対して、それ以上の値引きを求めない。
こっちは1発勝負でお願いしたのですから、そこから更にズルズル値引きを頼むというのは潔よくありません。そして、これからお付き合いを続ける会社に対してその行いはマイナスであると考えます。
大事なエビを、気持ちよく届けてもらうためには、自分たちが努力できること、協力できることは進んでやるべきだと思います。そして、私たちがお客という立場になるのかもしれませんが、筋を通すことに立場は関係ないと考えます。
パプアニューギニア海産・工場長 武藤北斗
*この投稿は2020年7月にnoteに投稿したものです。