こんにちはパプアニューギニア海産の武藤北斗です。
どう取り上げて頂くのか分からず、twitterで少し告知する程度でしたが日本テレビ「zero選挙2019」の第二部で少し取り上げて頂きました。
テレビでの取り上げられ方としてはいつもと同じでしたが2点だけ補足と考えを述べたいと思います。
①サボるかサボらないかが自由 なのではない
ここは完全に勘違いされていたのですが、サボってはいけません。「フリースケジュール(好きな日に出勤欠勤)」「嫌いな作業をやってはいけない」と、サボっていいは全く違う話です。逆に、サボらない(一生懸命やる)ためにフリースケジュールなどをやっているのです。
コメントで「サボってもいいよと一人一人に任せたら、そこは自分で考えてサボらないのかな」のような感想がありましたが、やってみないと分かりませんが、サボっていいと言われればサボると思います。
当たり前のようでいて結構ふかい問題と思います。性善説に基づいたルールを作り「いいよ」と言いながら、実行すると嫌な空気になる。そんなことって経験ないでしょうか。
僕は「嫌いな作業はやってはいけない」などの多様性を大事にしていくと同時に、作業に関してはハッキリとルールで区切ることは重要だと思っています。
そのあたりの考え方などはこちら(前記事:好きな日に働くエビ工場)をぜひ読んでください。
②6年間で1回だけ出勤0人 から考えること
スタジオで爆笑というか笑いがおきていたのですが、たしかにあのVTRだけで判断すればそうなると思いますので、それはもう仕方ないというか、そうなるだろうなと思います。そのうえでお話しします。
まず補足ですが、出勤人数が0人になったのは台風で警報などが出ている時に1回、そして普通の晴れた日に1回です。これを6年に2回という番組もあれば、昨日のように台風などを除くと6年間で1回などと伝えることもあります。
そして雇用の現状を説明しますと、パート従業員が15人、社員が2人、代表が1名です。その中のパート従業員15人全員が、好きな日に出勤、好きな時間に出勤(1分単位)、好きな時間に退勤(30分単位)となっています(ちなみに出勤欠勤の連絡は禁止です)。
しかし、1回だけあった出勤人数0人の時は、好きな日に出勤ではありましたが、出勤時間と退勤時間は固定されており、更に人数が9人しかいませんでした。ですから、今とは大きく状況が違うこともご理解頂ければと思います。
この0人になった日も、社員2名は出勤していますので、その日に絶対にやらなければならないこと(事務作業、エビの発送作業など)だけ行い通常よりも早く退勤できました。工場は稼働をとめましたが、祝日が1日増えた程度に考えています。
平日に祝日があれば対応しますよね。それをやるだけです。
そして、おきることはありませんが、例えばですが1年に1回の頻度で出勤人数が0人だっとします。でも僕が思うのは、その程度で慌てふためく会社というのは、パート従業員と社員の雇用の比率がおかしいのかもしれません。
パート従業員は様々な理由があって、時給という月給よりも金額的には安い雇用形態を選んでいます。その従業員に会社はどこまで求め続けるのでしょうか。
ですが今の景気を考えると、いきなり変えるのは難しいかもしれません。国が本当に働き方改革を進める気持ちがあるのであれば、こんな状況にこそ国や自治体が何か手を差し伸べる時ではないかと思います。そんな税金の使い方はきっと多くの国民が納得してくれるのではないかと考えます。
話を戻します。
6年間でたった1回しか起きなかった事をまるで毎日おこるかのように考え「あれもできない、これもできない」と言うのか、逆に6年間で1日だけなら「こう工夫すれば、あれもできる、これもできる」と考えるのか。どっちの考え方をする経営者なのか、リーダーなのか、これは大きな違いだと思います。
会社も経営者もこんな考え方をしながら、本気で従業員の働きやすい環境を考え、従業員が日々の生活を大事にできるような環境を整えていけば、おのずとサボろうとか、だまそうとか、貶めようといった感情は減ってくるのではないかと思っています。
そこでやっとスタジオでのこの言葉の意味が理解してもらえると思います。
人間は争う生きものです。それは歴史を見ていれば明らかです。しかし、人間は争わないように考え、工夫することもできるのです。
会社という組織の中では経営者がそれを意識し主導することで、争いのない職場に近づくことは必ずできます。それが働き方改革、どう生きていくかの改革の1歩です。
本当の働き方改革をとことん議論できるような特集が出てくることを心より期待しております。そしてその時はぜひ私も加わらせていただき、表面的なことだけでなく、もっと深い部分を話すことができれば嬉しいなと思っています。